「おやつは何をどれくらい与えるべきなのかな…。」
「そもそもおやつは必要?」
子どもは喜ぶけれど、健康面を考えると与え方には悩みますよね。
けれども、大切なのは「おやつ=補食」と捉えること。胃の小さい子どもは、1回の食事で必要な栄養を満たせないため、間食で足りない分を補わなければなりません。
おやつの食べ方に明確なルールはないですが、まずは幼児への理解を深めることが重要です。
この記事では、幼児へのおやつの与え方について解説します。
幼児は満1歳〜6歳
本記事で記載している幼児とは、満1歳から6歳までの未就学の子どもを対象としています。
幼児期のおやつは補食!知っておきたい基礎知識
幼児期のおやつの与え方について、要点を4つにまとめました。
- おやつは栄養を補う役割がある
- 乳製品・野菜・果物が望ましい
- 量は100〜200kcalを目安にする
- 市販のおやつは「脂肪分・塩分・糖分が控えめ」で
おやつに対する理解があれば、市販の商品を選ぶ際にも、何をどれくらい与えるべきか分かりますよ。
おやつが必要な理由は栄養が足りないから
おやつは1日3回の食事で足りない栄養を補給する目的で提供しましょう。
幼児期の子どもは大人よりも胃が小さいので、1回の食事量が必然的に少なくなります。その結果、1日に必要なエネルギーを充分に摂れません。
だからこそ、間食でおやつを摂取し、1回の食事で足りない栄養素を補う必要があるのです。
大人にとっては単なる嗜好品ですが、子どもにとっては大切な栄養源。むしろ、おやつは必要なものだと考えられています。
しっかり食事をしている場合でもおやつはOK
1回の食事量が多くても、間食時にお腹が空いているなら、おやつをあげても良いでしょう。
個人差はあるものの、食べ物の消化は3時間程度です。
無理に食べさせる必要はありませんが、あまりに空腹時間が長くなると、かえって食事をむさぼるように食べてしまいます。
あくまで朝・昼・夕の3食を基本として、お腹が空いた場合におやつで補うことが最適です。
また、おやつの時間は食後3時間、食前2時間を目安にしましょう。食事をしっかりと食べられるように調節することが大切です。
栄養たっぷりな「乳製品・野菜・果物」が望ましい
乳製品や野菜、果物などは、子どもに必要な栄養素が豊富なので、間食に向いています。
国民健康栄養調査では、幼児はとくにカルシウム摂取量が足りていないとの結果に。
- 牛乳、ヨーグルト:カルシウムが骨を丈夫にしてくれる
- さつまいも、かぼちゃ:食物繊維が豊富で満腹感も得やすい
- みかん、いちご:ビタミンが栄養の消化吸収を助けてくれる
カルシウムが含まれている乳製品やビタミンが豊富な食品を組み合わせながらおやつを提供しましょう。
果物や野菜はドライフルーツや野菜チップスにアレンジすると、子どもでも食べやすくなりますよ。
非常識?甘くなくても大丈夫です
おやつはスナック菓子や果物のように甘い物ではなく、おにぎりや惣菜パンのような主食でも問題ありません。
幼児期のおやつの役割は、栄養の補給。第4の食事として考えましょう。
砂糖や脂質で糖尿病や肥満のリスクを高めるより、むしろエネルギーの大きい炭水化物を取り入れる方が栄養を補えます。
おにぎりなら調理も簡単で経済的にも安心です。おやつとして小分けに冷凍しておけば、すぐに提供できますよ。
おやつは100〜200kcalを目安に
おやつは1〜2歳で150kca以下、3〜5歳で260kcal以下を目安にしましょう。
文部科学省が運営する「食品成分データベース」では、食品に含まれるおおよそのカロリーや主成分を算出できます。
食品のパッケージ裏の成分表も参考にすると、適切な量のおやつを与えられるでしょう。
必要なエネルギー量は運動量や体質によって異なります
運動量や体質によって必要なエネルギー量は異なります。特別な疾患がある場合には、医者や栄養士などと相談しながら、おやつを摂取しましょう。
具体的なおやつの例は…
おやつの目安は1〜2歳で牛乳コップ1杯とバナナ1本、3〜5歳lはリンゴ1個とバナナ1本程度。
スナック菓子ならクッキー5枚で約100kcalです。
上記のようにおやつの量を決めて、必要な分だけをお皿に出せば、食べ過ぎを避けられます。
栄養摂取の基本は食事。なるべく追加で食べさせないようにしましょう。
子どもは体温が上がりやすく、汗をかきやすいため、水分が不足しがちです。喉を詰まらせないためにも、おやつと一緒に飲み物があると良いですね。
手作りで簡単!栄養満点オートミール蒸しパン
子どものおやつに最適なのがオートミール蒸しパン。不足しがちなタンパク質やビタミン、さらには食物繊維まで手軽に摂取できます。
作り方は簡単でオートミールや卵、プロテインなどを混ぜるだけ。あとはレンジで3分加熱すれば、完成です。
忙しい毎日でも作りやすく、多めに作って冷凍しておけば、必要な時にレンジで温められます。
さらにプロテインの味を変えれば、飽きることなくおやつを楽しめるでしょう。詳しい作り方はクックパッドをご覧ください。
オートミールのようなオーツ麦は小麦アレルギーのお子さまでも食べられます。
さらに、同じ麦類でも、大麦(麦茶の原料でもあります)やライ麦、オートミールなどのオーツ麦などは、小麦アレルギーだからといって除去する必要は基本的にありません。医師に確認して、除去は必要最小限にしましょう。
引用元:ヴィアトリス製薬株式会社「原因別アナフィラキシー|食物アレルギー
小麦」
ほとんどの場合、アレルギーを心配する必要はないでしょう。しかし、グルテン濃度は0ではありません。
まれに食べられない場合もあるので、専門医と相談しながら、摂取する方が安心ですね。
市販のお菓子やジュースを選ぶなら「脂肪分・塩分・糖分は控えめ」で
小さいうちは、以下のような幼児用のおやつが最適です。
- 脂肪分や塩分が少ない
- 栄養不足を補える成分配合
- 添加物が少ない
- のどごしが良い
個包装されたお菓子なら、余った場合にも保存しやすい、食べる量を管理できるといったメリットも。
子どもが大人と同じようなお菓子やジュースを食べると、消化に時間がかかり、食事を食べられなくなります。
また、濃い味を好むようになり、塩分過多にもなりかねません。
幼児の味覚を考慮して作られた商品を選び、不足しがちな栄養素を効率的に摂取することが重要です。
大人と同じお菓子を食べたがる場合
5歳頃になると自我が芽生えて、大人と同じお菓子を食べたがる場合もありますよね。そんなときは、食べる量をいつもより少なくして提供しましょう。
大人向けの商品は濃い味付けなので、食べ過ぎると普段の食事でも濃い味を好んでしまいます。
基本は幼児用の食品が最適です。お菓子の表面をキッチンペーパーで拭いて、余分な塩や砂糖を落とすのも良いですね。
幼児用の食品はスーパーやベビー用品店、さらにはネット販売でも購入できます。
手作りはしんどい…心は気楽に
市販のおやつも活用しつつ、気楽に子育てをすることも大切です。
就学前になると、友達同士でおやつを交換したり、貰ったりする場合もあるでしょう。
そんなときに「手作り以外は添加物があるからダメ」「自分が買った物以外は与えない」などと頑なにルールを守っていると、親同士の付き合いもしづらくなります。
- 友達や親族の家に行ったときは好きに食べさせる
- 食事をちゃんと食べたなら食べさせる
上記のようにルールに関して少し余裕を持つと、気疲れすることが少なくなりますよ。
まとめ
このページでは、幼児のおやつについて、必要な理由や具体的な与え方、さらには市販のおやつの選び方などを解説しました。
最後に重要なポイントをおさらいしておきましょう。
- おやつは栄養を補う役割がある
- 「乳製品・野菜・果物」が望ましい
- 量は100〜200kcalを目安にする
- 市販のおやつは「脂肪分・塩分・糖分が控えめ」で
子どもにとってのおやつは、大切な栄養源。乳製品・野菜・果物など自然な食品が好ましいですが、忙しいときには市販のおやつも取り入れてみてください。
ルールに少し余裕を持てば、お子さまとのおやつの時間が楽しいものになりますよ。
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