1歳以下の赤ちゃんとのお風呂をワンオペで…。考えただけでも大変ですよね。
しかしパートナーの帰宅が遅く、ワンオペで入浴させなければいけない場面は少なくないはず。
そこで本記事では、ワンオペでもラクに入浴できるテクニックを紹介します。便利グッズで負担を減らし、快適な入浴タイムにしましょう。
ワンオペ時のお風呂の入れ方は6ステップ
ワンオペ時のお風呂の入れ方は次の6ステップです。
- お風呂と用品を準備する
- バスチェアなどで待っていてもらう
- 自分の体と髪を洗う
- 赤ちゃんの体を洗う
- 一緒に湯船に入る
- タオルドライとスキンケアをおこなう
大人と同じお風呂にはいれるのは生後1ヶ月からです。これは新生児の免疫が弱いため。
生後月数や発達速度によって個人差があるかもしれませんが、母子ともに健康であれば、生後1ヶ月ごろから入浴可能です。
ここでは、各ステップで注意するポイントやテクニックなどを詳しく解説していきます。
1.お風呂と用品を準備する
まずはお湯はりと必要な用品を準備しましょう。湯の温度は37度~40度が一般的です。熱いお湯は、赤ちゃんの薄い皮膚にとって負担となるため、少しぬるめを意識しましょう。
冬場は、脱衣所の室温にも注意が必要です。お風呂・脱衣所・上がった直後に過ごす部屋などには暖房を入れて暖かくしておきます。
お風呂から上がったあとのオムツやベビーウエアは、すぐに着られるようにセットしておきましょう。タオルもあらかじめ広げておくと、そのまま赤ちゃんを寝かせられて便利です。そのほか保湿クリーム・綿棒・お水などケアグッズはひとまとめにしておきましょう。
2.バスチェアなどで待っていてもらう
腰がすわっていない赤ちゃんでもバスチェアがあれば、座って待たせられるので便利です。赤ちゃんの姿勢を安定させ、手を放しても比較的安全。
リクライニングできるタイプであれば、首がすわる前でも寝かせておけます。バスチェアだと場所を取るから難しい場合は、バスシートを利用しましょう。
バウンサーが好きな子であれば、親が自分の体や髪を洗い終わるまで、脱衣所に置いたバウンサーにのせて待ってもらうという方法もあります。
3.自分の体と髪を洗う
先に素早く自分の体と髪を洗います。赤ちゃんとの入浴では、両手がふさがってしまうため、親自身の髪や体は先に洗っておく必要があります。
この際、赤ちゃんに水滴やシャンプーなどがかからないよう気をつけましょう。
4.赤ちゃんの体を洗う
洗う順番は、頭→体→足→陰部といった一般的な順番で大丈夫です。首がすわっていない時期は、常に首のうしろから支えながら洗いましょう。
ベビー用のボディソープで優しくなでるように洗います。泡をつけたままにしておくと、目に入ったり肌の刺激になったりするので、素早くすすぎましょう。
その際、すすぎ残しがないようにします。とくに首回りは、さっとお湯をかけただけでは十分にすすぎ切れない場合があるため注意が必要です。生後6ヶ月~10か月になると、ハイハイやお座りができるため、少しラクになるでしょう。
2人で入っている場合の洗う順番
こどもが2人以上いる場合は、上の子を最初に洗います。次に自分を洗い、最後に赤ちゃんといった順番が一般的です。
上の子も小さい場合は、ベビーチェアに下の子を座らせ、上の子を洗ったあとに浅く湯を張った湯船で遊ばせ、その間に自分→下の子の順に洗うといいでしょう。
ただし上の子が溺れないよう、目を離さないようにしましょう。
5.一緒に湯船に入る
最後に一緒に湯船に入ります。温かいお湯につかってリラックスする、会話するなどはコミュニケーションとしても重要です。ゆったりした気持ちで赤ちゃんとともにお風呂を楽しみましょう。
ただし、リラックスしすぎて抱っこしたまま親が眠ってしまい、赤ちゃんが溺れるなどの事故もあるため、注意が必要です。
お風呂遊びは避けたほうがよい
子どもは水遊びが好きですよね。ただし一人で遊ばせるのは絶対にやめましょう。年齢にもよりますが、場合によっては2.5㎝~5㎝程度の水位でも溺れてしまうことも。
厚生労働省の人口動態調査によれば、溺水事故の発生場所で最も多いのが浴槽(47%)で、0歳・1歳児は特に注意が必要です。
6.タオルドライとスキンケアをおこなう
お風呂から上がったらタオルドライします。あらかじめ広げておいたバスタオルの上に寝かせ、包み込むようにやさしく拭きます。頭が濡れていると冷えやすいので、頭から拭くようにしましょう。
次にスキンケア。赤ちゃんの肌は、意外と乾燥しやすいものです。特に冬場などの乾燥しやすい季節には、ベビーローションなどの保湿剤をたっぷり塗りましょう。
保湿剤もローションのようにさっぱりしたものから、オイルやワセリンのように保湿力が高いものまでさまざまです。季節や肌タイプによって選ぶようにしましょう。
ワンオペ時のお風呂に役立つ便利アイテム
ワンオペ時には、赤ちゃんと自分の入浴を同時にこなさなくてはいけません。
そんなときに役立つ便利アイテムを紹介します。
- 滑り止めマット
- ベビーチェア
- シャワーヘッドホルダー
- iPhoneやおもちゃ
- バスマット
- 大人子供両用ベビーソープ
グッズが必要な期間は短いですが、安全や安心のために役立つはずです。
滑り止めマット
生後6か月以降になると、つかまり立ちが始まります。少しの間は手を放しても大丈夫となり、自分の髪や体をゆっくり洗えるようになるでしょう。
ただし転倒防止のために使用したいのが滑り止めマット。すのこのように洗い場に敷き詰めておけば、転んだ時の衝撃を軽減してくれます。浴槽の中に敷くタイプの滑り止めマットは、吸盤でずれないようになっており、湯船内の転倒の防止に役立ちます。
子どもは音を立てずに静かに溺れる場合もあるため、親が洗髪中のわずかな時間も油断できません。滑り止めマットがあるからと安心せず、親が洗髪中は湯船に入れないようにしましょう。
大人用クッション
浴室用の便利グッズには、大人用のクッションもあります。産後は腰を痛めやすいため無理は禁物。子どもを抱えて洗う時の負担軽減のためお尻の下に敷くといいでしょう。
椅子の上に置いたり、浴槽の中で使用したりと活躍します。使用後は、軽く洗い浴室内に干せばOKです。
シャワーヘッドホルダー
標準で設置されているシャワーヘッドホルダーは、赤ちゃんにとって少し位置が高めです。そのため片手でシャワーを持ち、赤ちゃんの近くまでシャワーヘッドを近づける必要があります。片手で赤ちゃんの首の後ろを支えつつ、反対の手でシャワーを持つと、お湯をかけることしかできません。
そこで後付けのシャワーヘッドホルダーがおすすめです。吸盤式で自由な高さに設置できるため、赤ちゃんの体の近くに固定できます。
両手が空くため、赤ちゃんを洗いやすくなるはずです。
子ども用おもちゃ
おもちゃがあると、子どもの集中力をひきつけられスムーズに洗えます。お風呂専用で販売されているおもちゃもあるので、月齢に合ったものを試してみましょう。
赤ちゃんであれば、握って感触を楽しめるもの、振って音を楽しめるものがおすすめです。好みのキャラクターができてきたら、キャラクターグッズを利用するのもよいですね。
iPhoneを使う方法も
親が体や髪を洗っている間、赤ちゃんがどうしても泣いてしまうときは、赤ちゃんが喜ぶ動画を試してみましょう。赤ちゃんの近くにスマホホルダーを設置して、動画を流します。
東京大学の赤ちゃんラボが監修した知育動画が人気です。動画時間が約20分あるので、赤ちゃんが動画に集中している間に、親自身の体や髪をゆっくり洗えるでしょう。
湯温計
最近のお風呂は、温度指定ができるため熱すぎる心配はありませんが、ぬるすぎる場合は指し湯が必要です。その際、熱くなりすぎないよう湯温計で確認すると安心です。
湯温計にはデジタルタイプとアナログタイプがあり、価格も数百円~1,000円前後とお手軽です。低温・高温をアラームやランプで知らせてくれる機能のものも。デザインもシンプルなものからかわいいものまでさまざまです。
少し大きくなったら、お風呂の温度を確かめる係になってもらうのも楽しいですよ。
大人子ども両用ベビーソープ
大人用のボディソープが赤ちゃんにとって刺激になってしまう危険性も。
そこで大人も子どもも使用できるベビーソープで統一してはいかがでしょうか。使い分ける必要がなく、場所も取りません。誤って赤ちゃんに大人用のボディソープを使ってしまう危険も避けられます。
ワンオペ時のお風呂がラクになるテクニック
ワンオペのお風呂をできるだけラクにできるテクニックを5つ紹介します。
- 食前食後は避ける
- おもちゃを与える
- たまにはお風呂をお休みする
- 入浴時間を短くする
- 髪をショートにする
ご自身に合ったものを取り入れてみてください。
食前食後は避ける
機嫌よくお風呂に入ってもらうためにはタイミングも大切です。
お腹が空いているとぐずりやすくなります。反対に食事直後の場合は吐き戻しの危険性も。食後であれば、1~2時間空けて入れるようにしましょう。
入浴の時間帯に決まりはありませんが、体内時計を整えるために、毎日同じ時間帯に入れるのが理想的です。
小学館「HugKum」のアンケートによれば、17時~19時に入浴している家庭が47.1%と最多でした。続いて19時~21時が28.6%、日中は20.2%でした。
早めに入浴すれば、就寝時間も早くでき、生活習慣を整えやすそうですね。
おもちゃを活用する
子どもの集中力を保たせるために、五感を刺激するおもちゃを活用しましょう。
「色がはっきりしているもの」「音が鳴るもの」がおすすめです。赤ちゃん向けの知育動画や音楽で視覚・聴覚を刺激するのもいいかもしれません。
疲れている時は無理せずお風呂をお休みする
夏の暑い時期は、毎日お風呂に入りたいですよね。しかし無理は禁物です。
親自身の体調が悪いのに無理して入る必要はありません。体調が悪くてお風呂に入れない場合は、無理せずお休みしましょう。
どうしても気になる場合は、温めたガーゼで汗をかきやすい顔・首・わき・おしりなどをさっと拭いてあげれば十分です。
入浴時間を短くする
大人の場合、30分以上入浴する人もいますが、赤ちゃんは体の大きさから考えて長湯は必要ありません。
入浴時間は全部で10分~15分程度が目安。湯船につける時間は2~3分程度にしましょう。
長く入りすぎると、体温が上がりすぎたり肌が乾燥しやすくなったりします。月齢や季節によって入浴時間は調節しましょう。
髪をショートにする
出産を機にショートカットにするママは、意外に多いようです。さっと洗えて乾かす手間もかかりません。
ただしショートカットは、寝癖で毎朝のセットが大変な場合も。またマメに美容院で整えないとスタイル維持が大変と感じるかもしれません。そういった意味では、寝癖が付きにくい方におすすめの髪型といえます。
ショートと同じくらい産後ママに人気の髪形は「結べるくらいのボブ」スタイルです。寝癖が気になるときはひとつ結びにすればOK。髪を乾かす時間などを考慮すると、少し短めの髪形がよさそうですね。
ワンオペ時のお風呂に関するよくある質問
ワンオペでお風呂に関する、よくある質問についてまとめました。
Q.入浴剤は使ってよいか?
Q.新生児はお風呂に入れるべきでない?
Q.保湿には何を使えばよい?
Q.生理中はどうすればよい?
順にみていきましょう。
Q.入浴剤は使ってよいか?
入浴剤には、清涼感があるもの、炭酸のもの、香りがよいもの、色付きのものなどさまざまな種類があります。できれば大人向きの刺激の強いものは避けたいですね。
反面、乾燥しやすい赤ちゃんの肌をサポートする入浴剤はおすすめです。刺激が少なく、ベビーでも使用できるかを確認したものを使用しましょう。
Q.新生児はお風呂に入れるべきでない?
新生児はお風呂に入れるべきでないと断言できませんが、生後1ヶ月までは沐浴にしましょう。沐浴は、ベビーバスでお湯につけながらガーゼで体を拭くことを指します。
湯船に入れるのを避ける理由としては、生後1か月以内の赤ちゃんは免疫が弱く雑菌に感染しやすいためです。
Q.保湿には何を使えばよい?
入浴剤と同様に赤ちゃん用の保湿剤を使用しましょう。
赤ちゃん用の保湿剤には次のようなタイプがあります。
- ローション:水分が多く、さっぱりした使い心地
- クリーム:油分が多く、しっとりした使い心地
- オイル:油分のみでできており、肌になじみやすい
- ワセリン:石油を精製した高純度の保湿剤
それぞれの特長を知り、わが子に合った保湿剤を選びましょう。
Q.生理中はどうすればよい?
生理中に子どもや赤ちゃんとお風呂に入るのは問題ありません。そもそもお風呂の中では水圧により経血は外に出にくい状態になっています。
しかし湯船から出る際に経血が出てしまうことは考えられます。
対策としては次の3つです。
- タンポンを使用する
- 経血カップを使用する
- 子どもとは別に入浴する
経血漏れが気になる場合は、タンポンや経血カップを利用してみましょう。もしくは下着のまま子どもを先に洗い、自分は後から洗う方法もあります。
まとめ
この記事では、ワンオペで赤ちゃんをお風呂に入れる方法についてまとめました。
最後に重要なポイントをおさらいしてみましょう。
- お風呂に入る前に必要なものは準備しておく
- 便利グッズを利用するのもおすすめ
- きょうだいがいる場合は上の子から洗う
- お湯が少なくても油断は禁物
- 一人遊びさせるのは避ける
- 疲れているときは無理しない
- 時短できる工夫を取り入れる
ワンオペで子どもをお風呂に入れるのは本当に大変ですよね。ですが、最近では便利なグッズもたくさん販売されています。工夫をして楽しいお風呂タイムにしていきましょう。